【セッションで演奏される曲5】Stella By Starlight 星影のステラ
Stella By Starlight(ステラ・バイ・スターライト/星影のステラ)
作詞 Ned Washington /作曲 Victor Young 1944年
1944年の映画『呪いの家(The Uninvited)』のテーマ曲。
海の見渡せる断崖の家に引っ越してきた作曲家の兄妹。
実はこの家には亡霊がとりついていた…というホラー映画。
恐ろしい過去を持つ亡霊の女性の名はステラ。
星のきらめく夜、一人ピアノを奏でる兄に亡霊のステラは「何を弾いているの?」と尋ねます。
すると作曲家は答えます。
「<星影のステラ>に捧げるセレナードだよ」と。
ホラー映画だけれどロマンチックな趣もあるこの映画の主題歌、とても美しい小夜曲です。
1947年ハリー・ジェームス楽団によってレコーディングされヒットし、その後フランク・シナトラも歌っています。
オスカー・ピーターソン・カルテットをバックに歌い上げる『アニタ・シングス・ザ・モスト』のハスキーでジャズフィーリング溢れるアニタ・オデイの歌は聞きごたえ十分。
マイルス・デイビス『マイ・ファニー・ヴァレンタイン』ではジョージ・コールマン、ハービー・ハンコックとの共演、スリリングな展開をみせます。
名ベーシスとスコット・ラファロ亡き後チャック・イスラエルとの『アット・ザ・シェリーズ・マン・ホール』のビル・エバンスの演奏は美しくリリカル、スペインの盲目のピアニスト、テテ・モントリュー『ア・トット・ジャズ!』の演奏は力強く情熱的で心に響きます。