セッションで事故率の高い曲は・・・

 『Alone Together』です!

この曲はセッションでも人気の高い曲です。
経験値から申し上げますと、フロントやピアノなどリズムセクションの人がこの曲を選曲し、全員でやったときに、演奏を崩壊させるのが、大概、ドラムの方ですね。(当店比))

この曲、ビル・エバンズ(Pf)&チェット・ベーカー(Tp)、ケニー・ドーハム(Tp )&トミー・フラナガン、ソニー・ロリンズや、エリック・ドルフィー、リー・コニッツといった錚錚たるメンバーのジャズの名演奏が残されているほどの人気曲。

当然、セッションでもよく演奏されるのですが、かなりな確率で事故ることで有名です。

何故、事故率が高いのか?その原因は

その原因は、小節数なのですが、ジャズのスタンダード曲は大体32小節のものが多い中、
この曲は、44小節。最初のAのところが、8小節でなく、6小節多い14小節を2回繰り返します。

小節数が32よりも多い曲はいくつかありますが、この曲はバースをやる場合、最初の14小節というのが
4で割り切れないので、バースをするとすれば、8小節⇒6小節か、4小節⇒4小節⇒4小節⇒2小節というどちらかのの流れになります。
この変則的かつ字余りな小節数で大概、演奏を台無しにしてしまうのは、バースは4か8という
”思い込み”で演奏する、ドラムの方です。

それに巻き込まれて、メンバー全員がもらい事故にあいます。

曲がたまたま不幸にも字余りな曲だというだけでなく、ドラムのバースがネックになるケースはジャズの
セッションでは往々にしてあります。
他ジャンルでは叩けるドラム。だけどジャズはあまり知らない。そうしたドラムの方のケースも少なくありません。

この曲に限ったことではありませんが、32小節の普通の曲でも、ドラムのバースによる事故は多いのです。

アドバイスとしては

◎ドラムの方 → ジャズの曲を知る(特に小節や曲の構成など)、バースで崩壊させない(練習してきたことに固執してテンポを見失わない、ドタバタするソロにならないなどなど)を期待します。、

◎他のメンバーの方 → ドラムがずれても決してそれに合わせず、正しい位置での演奏をキープすること、心をしっかりもつことが大事です。

ジャズでは字余りの曲は多いのですが、このように字足らずの曲は珍しい点もあって、ロストしやすい曲となっています。セットに入ったメンバー全員が曲の構成を理解していれば、ロストはなくなる、実に簡単なことなのです。

今日、この曲をやったので、ふとそ皆さんにもお伝えしたいと思いました。

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