曲がずれたり、ロスト(迷子になる)のを解消する~フロント奏者の場合
テーマメロディでロストしてしまうフロントの方へ
初めて間もない方などはずれたり、ロストしたりすることはとても多いと思います。
これには2つ理由があるように思います。
実際、フロントの皆さんはアドリブをどうするかというところに意識がいきがちですが、重要なのはテーマのメロディをいかに心地いい演奏ができるかです。そしてテーマのところの
つまり、
テーマメロディの演奏 > アドリブの演奏
どんなにアドリブが良くても、テーマの演奏がいまいちなら、それは
いい演奏ではないです。アドリブもどこまでいってもスケールでは
曲というより練習でしかありません。
たとえば、フロントをボーカルとして考えるとわかりやすいですが、その歌の方がテーマでずれるけど、スキャットはすごいという人はいるかもしれませんが、やはり聴き手の立場から考えるといい歌はまずは最初のテーマメロディの歌い方から人の心に刺さります。 ですので、そこが譜面通りの棒読み状態では音楽として聴こえないし、ましてやそのメロディからずれていたり、ロストしていたら。。ボーカルでは珍しいとは思いますが、楽器では初心者の場合に、メロディからずれていたりします。 テーマの部分が十分に演奏できている方は、アドリブでもロストすることが少ないように思います。 ロストする方のいろいろなケースを聴いていると、 音の長さ(例えば二分音符とか四分音符のところで十分な音の長さが取れていないため、 小節がずれているというのが多いです。 大体そういうケースの人は足でカウントしていないです。止まっています。 これではダメです。 しっかり体でカウントしてください。 そして、リズムキープしているベースの音が聴けていません。 ベースは曲のコード感を出していますが、低い音なので最初はなかなか慣れずに 聴き取れないかもしれません。
しかし、ベースの小節と自分があっているかということが大事になります。
○ロストしないための練習法(参考例のひとつとして)
本当に基本的な練習になるのですが、まずは黒本通りに歌ってください。そのときに、手と足をつかってちゃんと音の長さをカウントしてください。
・32小節を4小節づつにして分解して歌う。
まずは、譜面通りの音の長さで歌ってみましょう。ラララでいいので、特に音の長さが長い部分が要注意です。 ずれる人は、ここが感覚的に短くなっていますのでしっかり伸ばしてください。(ここでベースとの違和感が感じられるようになると、ロスト率はかなりさがります)
それができたら、次に、
iRealPro(アイリアルプロ:iphoneなどに入っているアプリ)などのようにベースだけ入ったカラオケなどで、 1コーラスで終わるように設定し、最初のカウントから足もしくは手でカウントしながら演奏を流し(ベース音だけにしてください)、一緒に歌ってください(ラララでいいです)
それを音源をとって、もう一度譜面をみながら先ほど録音した音源を流し、譜面の上で、指で四拍ずつカウントしてずれていないか、きちんと小節に音がはまっているか、を確認してください。(ここでは後ろのベースの音も耳で確認します)
確認ポイント
1.ズレいているかどうか。
<ずれている場合>次の2つが考えられます。
・irealproのカウントがまだ続いているのに、自分の歌がその前ですでにおわっている。
・カウントが終わっているのに自分がまだ歌っている。
<ずれている個所を確認>
・多分、1音の長さが足りていないか、長すぎる個所がある。(1小節の長さが長いか短い個所がある)
→それがご自身のウィークポイントであることを確認。
<次に、ベースの音と、その音を両方聞いたときに、違和感があるのを確認>
・ベースはコード感を出しているはず、それがずれるということは、その前後の小節のコードとかぶっているため、同じコードや系列のコードならわかりずらいかもしれませんが、どこかにひずみがでて、相互にとても違和感のある個所がでているはずです。
そこがどこかをしっかり目と耳で確認。
※この音源でなく、普通に演奏したときに、もしご自身がベースの音やまわりの音が聴けていたら、この違和感を感じることが大事なのでこれの認識を持てるために。
<それらを経て、大丈夫であれば>
・それをもとに一緒にそれと歌う練習を少なくとも何十回かやります。
大体テーマだけなら1分にも満たないですので、1時間40分以内くらいでその練習は終わります。
時間があれば、その音源を聴きながら通勤で鼻歌(周りに聞こえない程度)で歌う
というのも手です。
テーマのところで曲をロストしてしまう原因
・ベースの音や周りの音を聴けていない
・自分の中での思い込み(曲の中で長く伸ばすところなどが十分でないとか、
イメージでとらえていて正確に曲を演奏できていない)
などなど。これらはあくまでひとつの例として考えてください。
最後に、ずれてロストする原因などは人それぞれですので、やはり先生や演奏が上手な方などに客観的に演奏をみてもらってアドバイスをもらうといいかもしれません。
とくに習っている先生がいない場合、最初は当店の、セッション初心者アンサンブルワークショップなどがありますので、ここで実際に演奏をしてみていただくことで必要なことを先生からアドバイスいただくといいでしょう。