8月16日(日)昼/半年でジャズピアノの基礎体力をつける~ジャズピアノアンサンブル基礎【伴奏時のバッキング&ジャズのリズム#2】
ジャズを始めた方だけでなく、セッションをしばらくやっている方でも、バッキングが機械的な感じという方がおられます。
フロントの方が演奏しやすく、じゃまにならない、そうした演奏が大事です。
アドリブよりも前に、セッションではジャズピアノの人にとっての優先順位の高いのがこのリズムです。
今回は特にジャズの伴奏のリズムについてですが、これは伴奏だけに限らず、ジャズを演奏する基本にもなるのでぜひチェックしてみてください。
ジャズピアノアンサンブル基礎では、簡単にピアノに必要になってくることを解説します。
●セッションのピアノで必要なことは、大まかに分けてこの3要素
ジャズピアノはセッションでは実際には何をやるのという方も多いと思います。
セッションでは、フロントの演奏者がいる場合が多いので、ピアノがメロディを演奏するピアノトリオ(ピアノ+ベース+ドラム)や、ベースやフロントの役割も一人でやるソロピアノとは違います。
セッションで求められるピアノの役割はざっくりと分類すると下記のようなものになります。
①ジャズらしい和音、ジャズのリズムにそったコンピング。
ピアノで言えば、セッションではフロント奏者が入る場合も多いので、リズムセクションで、バッキング(伴奏)をするということが必要です。
ベースソロを含めて他のフロント奏者がソロ(アドリブ)をとっているときもそうです。(ギターがいればギターもその役割を担います)
いかにいいタイミングで、効果的なハーモナイゼーション(和声)で音を入れるかはセンスによってきますが、これがピアノの人の役割として重要な点です。
特にリズムについては、曲全体のノリがに影響する部分でもあります。
クラシック出身のピアノの方が、ジャズに聴こえないという部分もこのリズムの概念を理解することで大分、解消されることでしょう。
⇒#1ではジャズの両手での押さえ方。ジャズらしいハーモナイズ。
#2ではフロント(管楽器などの演奏時の)伴奏でのリズム。
②次に、ピアノのアドリブ。
このアドリブをどうするかはアプローチもいろいろありますが、初心者はいきなり難しいことはできないと思いますので、ステップとしてできそうな簡単なところからアドリブを考えていくといいでしょう。
ステップ1.曲のメロディを中心としてのアドリブ。
ステップ2.理論を少し理解して、それを取り入れたアドリブ。
ステップ3.ジャズの慣用句的なフレーズを取り入れたアドリブ。
その他にもアドリブに関しては方法はあると思いますが、最初から手を広げすぎてしまうと訳がわからなくなります。
例えば、市販されているコピー譜面(書き譜と呼ばれている)を見て演奏することは大事ですが、ポイントは、リズムはそこに表現されていないので、音源のニュアンスを再現できるくらいに弾けるようになることが大事です。
目で譜面を追って弾いていると弾いた気になってしまいますが、それではいつまでたっても上達しません。やるならば、覚えて演奏できるようになることがいいのですが、その演奏はあくまで他人のアドリブ。
要はそのアドリブを他の曲にどう応用していくのかがわからなければ、セッションにデビューするには、かなり時間がかかってしまいます。
目で見て演奏していると譜面に意識が行きがちで、周りの音を聴けずにアンサンブルにならないということもあります。
逆に、譜面に頼らない自分の音が、例え音数が少ない演奏であっても、リズムに載っていれば、かっこよいアドリブになることもあります。
#3 アドリブ(簡単なアドリブ)
#4 アドリブ(さらにアドリブの表現を広げる)
#5 アドリブ(ジャズらしいアドリブ)
③そして、イントロとエンディング。
イントロは、仮にできなくてもいいのですが、(出だしをカウントでお願いしますということもあります)、イントロの高揚感によって演奏が左右されることがあるので、できればイントロについても知識をいれていくといいでしょう。
エンディングは最低限のところを知っていることが大事です。フロントの方が終わらしてくれることもありますが、ピアノがまとめることも多いので最低限のエンディングパターンを覚えておきましょう。
#6 ピアノのためのイントロとエンディングの基礎
●ピアノはどこまで行っても自信がない人が多いもの。
「え、あんなに演奏できるのに?」という人でも自分は駄目だと思っている人を多く見かけます。
そして、セッションでは演奏がズレたりとかハプニングもあるのですが、他のパートの方が原因であっても、ピアノの人が自分が悪かったと思っている比率の実に多いこと。(経験から)
演奏人口も多いし、上手い人は限りなく多いしということで、周りと比較すると心の折れることも多いピアノ。
本当は、自分にスポットが当たっているというより、いかにテーマのメロディを吹いているフロント奏者やソロ(アドリブ)をとっている人が心地よく演奏できるかを考えて演奏するということの方が大事なのですが。
例えば、これでもかというくらいの音数でコンピングするとか、機械的なリズムを繰り返すコンピングとか、音量を考えないとか、スポットの当たっている奏者を意識できていないということの方が、演奏内容より問題だったりします。
そのためにも自身の半径30cmのところで演奏するのでなく、早い段階からアンサンブルを意識して、演奏を俯瞰しながら練習していく習慣をつけていくということの練習も必要になると考えます。このジャズピアノのステップアップ練習会は、セッションの中で、必要なピアノの役割とそのスキルにとって必要な練習のしかたを早い段階から考えていく習慣をつけるのをサポートしていきます。。
ピアノを個人の先生(できればジャズの先生)に習っている方は、先生に必要なスキル練習を学びながら、こうしたアンサンブルのワークショップでアウトプットしていく力を同時に養っていくといいでしょう。
ぜひ今年は、皆さんがジャズピアノを楽しんでいける年にしてください。
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◆8月16日(日)昼/半年でジャズピアノの基礎体力をつける~ジャズピアノアンサンブル基礎【伴奏時のバッキング&ジャズのリズム#2】
時間:13:00~15:00 中林万里子(pf) 参加費:4800円
対象:ジャズのセッションを目指す、ジャズピアノ初心者。持ち替え楽器でピアノをやりたい方。
(※単回参加も可能)
◎スケジュール&内容:実践的に近い形で、演奏を通し、アンサンブルの基礎を学びます。
<解説&演奏>
#1 両手のコードの押さえ方 (1/19)…フロント演奏のバッキングにおけるコードをどう押さえるか。ハーモナイズ
#2 バッキングでのリズム (2/16)…セッションでのコードを曲の中でどのように入れるか。リズムパターン
#3 曲で学ぶアドリブ1 (3月)
#4 曲で学ぶアドリブ2 (4月)
#5 曲で学ぶアドリブ3 (5月)
#6 必須のイントロ&エンディング (6月)
→今年中に、セッションデビューするための基礎力を身につけたいピアノの方を対象として、6ステップでピアノのやるべき役割を段階的に学びます。今回はセッションでの一番大事なポイント。コンピングについて、ハーモナイゼーション、コンピングのリズム、タイミングなどを学んでいき、周りの楽器と音でコミュニケーションできるピアノ演奏を目指します。
※継続をオススメしますが、日程が合わない場合の単回参加も可能です。
申し込みはこちらから
ジャズピアノアンサンブル基礎(中林ゼミ)(旧・ジャズピアノステップアップ練習会)
◆大まかなカリキュラム(下記表の1月~6月=7月~12月を参考に)