下手じゃないってば。。ジャズ上達のポイントとは。
練習会やワークショップに来られている人から、よく耳にする言葉があります。
「私はヘタですから・・」
う~ん、下手ですか?
その人たちの演奏を聴いてて、私はなかなかいいんじゃない!って思う
のに、当の本人は下手だというのです。
確かにプロとかセミプロのようなアマチュアからしたら、下手かもしれないけど、
十分うまいじゃないって演奏されている人もあるし、全部ではないけれどそういう
演奏している曲(部分)もある。。。。
中には、謙遜している人もいるとは思うのですが、まじめにヘタだと思っている人は、
多分、理想としている演奏のイメージがあって、それに比べて下手だと思っている
のもあるかもしれません。
ふと、それを聞いて、自分がジャズを始めた頃のことを思い出しました。
もう、当初の私の演奏はは、それこそ穴があったら入りたいくらいの演奏でした。(今でも入りたい時がありますが(笑))
当時は、自分の演奏を録音して、帰ってそれを聴いていましたが、それこそ布団をかぶって聴いてました。
ひどい演奏という点もあるのですが、特にダメな部分が耳について、何度やめようかと思ったことでしょう。
「ああ、自分はヘタなんだ、才能がないんだ」と。
何回かそうして日々の録音を布団をかぶりながら聴いて、何カ月かたつと段々とここは聴けるんじゃないとか、よくやってるじゃんとか思う部分もでてきました。
それでも、大半はヘタじゃん!!だったのです。
そしてさらに数カ月経つと、自分の演奏は相変わらずダメダメだったのですが、それでもその演奏の中に、すこしずつOKを出せる部分が増えてきました。
前よりこれができるようになったという実感もわいてきました。
当然なんですが、セッションにいくと他の方がみんなうまく聴こえて、自分の演奏に
心が折れることがあります。
でも、他の方は、そこまでいくまでに何年も心折れた経験を経ているかもしれませんし、
もともとは音楽の勘がすごくよかったので短期間に上手くなっている、かなり頑張っている
など立場はいろいろです。
自分と周りを比較して自分を下手というのはいいのですが、頑張っている自分にダメだししていくのでは練習や演奏がつらくなってしまいます。
なので、ヘタですと言っている方は、それにのまれることなく、自分だけにフォーカスしてもらいたいのです。つまり、他者との比較ではなく自分との比較、つまり昨日の自分(もしくは少し前の自分)と今日の自分を比べてもらいたいのです。
きっとそこには前できなかったことができている自分がいるはずです。
そこをしっかりみていくと、自分ってがんばっているね。よくやったじゃないという声を
自分にかけて上げられるのではないでしょうか。
時系列で成長している自分を認めていくことで、モチベーションは得られるし、その結果としてなんらかの成果も上がり、自信につながります。
これは音楽だけに限らず、いろいろなことにも当てはまるのではないかなと思う今日この頃です。
最後に、演奏した演奏は毎回録音して、必ず演奏を聴いていきましょうね。
聴くのがつらいかもしれませんが、これが、上達するポイントですよ。