セッションの基本3.セッションに用意していくもの

では、セッションに出るにはどうしたらいいか。ということですが、彼らは、どんな知らない曲がでてもコード譜をみてアドリブを演奏したりします。

 

よく店に来て、演奏を聴いている人が彼らは譜面を見ただけでなんでも演奏できてしまうのですかと驚かれることもしばしば。

確かに、その曲を所見で、しかもアドリブといういわば即興の演奏をしてしまうというのは驚きでしょう。でも、これは、コード進行というものがあり、ある程度、英語の慣用句のようにいくつかのフレーズなどを組み合わせたりして自由に会話するようなものなのです。そこをわかって練習したり、曲をいろいろ聴いていくこと、そしてセッションの回し方などのルールさえわかれば誰でもセッションすることは可能です。

通常、セッションに使われる譜面集として黒本というのが使われています。黒本はジャズのスタンダードナンバーを集めたもので、曲のリフ(テーマ)が書かれており、それにコードがふっています。そのコードを見て演奏します。

数年前までは青本といわれた本がセッションでは必携の本でした。ただ、それはC譜(コンサートキーで書かれたものです。例えば、アルトサックスでしたらEb管、テナーサックスやトランペットなどはBb管なので、C譜でのドにあたる音を出そうとすると、テナーならシのフラット、アルトならイーのフラットとなります。だからそれらの楽器奏者はこの青本を見て、所見で自身のキーに転調するか、事前に転調した譜面をもってこないと演奏できないということがありました。

黒本が出てきたとき、ピアノ、ギター、ベースなどの人が見るC譜版、テナーサックスやトランペットの人などBb楽器のためのBb版、アルトサックスなどのEb楽器の人用のEb版の3種類が用意されていたので、今やセッションの主流派黒本になっています。

これ以前は、リアルブックなどの海外の黒本のようなタイプ本がありますが、かなり厚みも

種類も何タイプもあり、持ち運びができないデメリットがありました。最近はiRealProというリアルブックの携帯アプリがあり、コードだけですが様々な曲が検索でき、また練習用としても便利なのでこれを入れる人も多くなっています。

 

リアルブックや黒本などは店によって常備しているところもありますが、これからセッションをやる人は、1冊は黒本を自分用に持つことをおすすめします。

 

また、もうひとつ注意するべきは、ボーカルの方はご自身の譜面をご用意してください。その方が歌えるキーというのはその人によって様々です。ですので、自分のキーの譜面から他のパートの人が演奏できるような譜面を最低3部(ピアノや、ベース、フロント用)に用意してください。最近は、iRealProもでてきましたので、キーさえわかれば、簡単にコードがわかりますが、譜面を準備していくことや、その譜面がしっかりしたものであるということで、演奏者はわかっているボーカルの人だなということになり、意思疎通もできるようなります。カラオケの機会ではなくともに演奏するメンバーだというリスペクトがそこにあらわれてくるので共演者にも好感をもたれるのです。そうした相手に対する配慮はセッションをするマナーでは重要です。

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